
7月上旬に大阪で行われた公演に続き,7/29(土),30(日)と名古屋 CLUB QUATTROで行われた名古屋2days.
卓治のライブで二日続けての公演は記憶にない.今回の公演のことは,最初に公式サイトを見て知ったのだが,初日は“eyes”,二日目は Naked“eyes”とタイトルされ,二日目には“アンプラグド/生声ライヴ”ということで以下のような説明があった.
〈Naked“eyes”〉とは、通常のライヴとはまったく異なり、マイクもPAも使用し ない完全アンプラグドでのライヴです。ステージも使わず、客席の中央に座る卓治の 肉声と生のギターの音が、卓治を囲むように座るオーディエンスに直接響きます。セ ットリストも、前日とはまったく違う曲で構成されます。
策略にしてやられた気がしないでもないが,こんな興味深いライブなら二日とも行くしかあるまい.ヤレヤレ.卓治と過ごす週末の夜か.まあそれも悪くない.
初日の“eyes”.アコースティック・ギターとキーボードの弾き語りでライブは進む.いつものように新旧の曲を取り混ぜて進行していく.新曲も数曲披露される.何曲めかに演奏された「最終電車」いつ聴いても映像的で素晴らしい歌詞.小山卓治の歌詞ではよくあることだが(参照記事:小山卓治|Passing bell),この曲にも複数の人物が登場する.日常生活の中でややこしい状況を抱える市井の人々が,愚痴をこぼしながらもなんと現実に折り合いをつけ,立ち向かっていこうとする姿を,良質な映画のワンシーンのように描いた作品.サビの「明日こそは 素晴らしい朝を迎えたい」を一緒に歌う.
その後,ゲストの高橋研をステージに呼び.卓治がギターで伴奏をする形で何曲かを演奏する.小山卓治がカッコイイ曲と紹介してはじまった曲「Circus Town People」なぜか聴き覚えがある(帰宅してからCDラックを見ると,この曲が収録されている高橋研のCD「PATROLMAN」を見つけた).
そして,アンコール.プレイリストをはっきり覚えていないが(初日に会場で買ったライブDVDをその夜に観たので混乱している),最初のアンコールのラストでは,オープニングアクトの鈴木祐樹と高橋研を呼んで「傷だらけの天使」で盛り上がる.この曲は小山卓治のサード・シングルであるが,いつ聴いてもリズムのうねりにゾクゾクさせられる.
二回目のアンコールでは,Naked“eyes”のリハーサルとでも言うように,小山卓治はギターを抱えて会場に降りてくる.会場は少し騒然となる.そのまま,リアル・アンプラグドで「いつか河を越えて」を演奏し,幕引き.この曲も名曲.
向こう岸に向ってパッシングを続ける
まるでそれが何かの合図でもあるように
というフレーズが印象的で感情を揺さぶられる.なお,この曲は当初,「Passing」というタイトルで5枚目の「Vanishing point」というアルバムに収録され,リリースされた.というのも,「いつか河を越えて」というタイトル名ならびに“河を越える”という歌詞の一部が,当時のレコード会社の自主規制に引っかかり,変更を余儀なくされたといういわくつきの曲.
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