ついにアルプスの山岳ステージに突入した2007年のツール・ド・フランス.その第8ステージ(ルグランボルナン〜ティーニュ/距離165km)は,レース後半にカテゴリー1級の上りが3つも聳え,今年のツールではじめての山頂ゴールとなった.
ここで別格の脚を見せつけてゴールを駆け抜けたのは,あの男.そう,昨年,一昨年と二年連続で山岳賞をモノにしているミカエル・ラスムッセン/Michael Rasmussen(デンマーク/ラボバンク)だ.ジロでは今ひとつ成績を残せなかったラスムッセンだが,ツール・ド・フランスの山岳ステージの開始に合わせたように,満を持してやってきた.このステージを独走で制したことで,赤水玉ジャージでおなじみの山岳賞はもちろんのこと,総合でもトップとなり,彼にとってははじめてのマイヨジョーヌを着ることになった.
ラスムッセンは,ツールで3年連続のステージ優勝を飾ったことになったのだが,そのステージというのが全て山岳ステージばかり.それも単独で飛ばし,最後には独走でのゴールというレース展開.
後ろに誰がついてこようがお構いなし.相手との駆け引きもせず,ただ黙々とペダルを回し続け,踏み続ける.ただそれだけだ.そのスピードに相手はついて行くことができなくなり,千切れる.相手が千切れたことすらも気にせず,後ろも振り向かない.そのストイックな姿勢というか,走りに徹したところに惹かれる.その姿は,まるで修行僧のようにも見える.
その翌日,コペンハーゲン郊外のルイジアナ美術館に向う途中で,Cervéloの乗ったロードレーサーが休憩していて,そのCervélo乗りは,ラスムッセンがかつて在籍していたCSCのチームジャージを着ていた.でも,今はきっとラボバンクのジャージを着込んでいるに違いない.
トップや左上の写真からわかるだろうか.
山岳でのラスムッセンの走りは驚異的であるが,その装備についても特筆すべきものがある.
実は,ハンドルバーには,計器が一切取り付けられていない.通常,そこには速度やケイデンスや出力パワーなどを表示するサイコン(サイクロコンピュータ)や心拍数を知るためのハートレイトモニター(心拍系)を装着する.選手にとって,それらは自分の走行状態や身体の状態をモニターし,うまくレースを運ぶための大事な武器なのである.
ハンドルにないからといって,他の場所につけているのでも,腕に巻いているわけでもない.ラスムッセンはそれらの計器を装着して走らない.そんなは,彼以外聞いた事がない.
少しでも軽くしたいのかもしれないし(軽量化のため,ボトルは一本しか持たなかったようだ),計器がなくても,同等の情報を知ることができるだけの身体感覚を持っていて,必要ないのかもしれない.
理由は定かではないが,そんなところにも彼のストイシズムが感じられ,惹かれる理由がある.
(写真は, cycle road race−J SPORTS STYLE より)
ラスムッセンがラボバンクのエースではないことで(エースはメンショフ),これからチームがどういった決断をするかが注目である.総合を狙うヴィノクロフ(アスタナ)をはじめ,一筋縄ではいかないことは明らかだが,守れる間はマイヨジョーヌを守り通して欲しい.いずれにせよ,チームオーダーでマイヨジョーヌを明け渡すなんてことだけはないように望む.ラスムッセンであれば,総合優勝も夢ではないはずだ.




ひたすら前を見続け爆走する有様は本当に
カッコイイの一言です。
モローもかっこいかったなぁ。。
(謝)
パンターニでBianchiとは,おみそれ致しました.しかし,veloさんがvelo だけでなく,二輪車もお持ちというのも今知りましたよ(笑)ロードレーサー?それともクロスバイク?
サイコンなしで走るというのは,余程感覚が優れている証拠だと思いますね.今活躍している中では,ラスムッセンは贔屓にしてます.あの影の薄そうなところが好きです(笑)
ひみさん,ひょっとしてモロー好きですか?いやなんとなく,キャラ的にひみさんが好きそうな気がしたものだから.あの飄々としたむさ苦しさといい(笑)
いい年齢なのに今年は調子がよさそうで,フランス国民の期待を受けてますよね.もちろん,おっさんの期待もね.
ハンドルネームの件.ひらがなで間違わなくてよかったねえ(爆)