昨日の記事に書いたように,この週末にJR「青春18きっぷ」を利用して飯田線に乗車するという計画が進行中である.
飯田線に乗りたいと思った理由は,近くて遠いローカル線になぜか無性に惹かれ,以前から漠然とそう思っていたと書いた.メイン路線とはかけ離れた超ローカル線.列車の技術向上で一分でも早くという願いを実現してきたメイン路線とは違い,遅い上にとても長い時間が必要になるという文字通り時間に乗り遅れたままの路線が飯田線なのである.しかし,それだからこそ,鉄道マニアにとっては,とてもぜいたくな魅力ある路線となっているとも言える.
さて,話はかわって,メインストリートとサブカルチャーの間のニッチで微妙な部分を,ジャンルを問わずつついてくる月刊誌「TITLE」その2006年10月号は「憧れの列車でめぐる世界の鉄道旅行 Go! Go! TITLe RAILWAY」と題した特集が組まれていて, 観ているだけで乗ってみたくなること必至で垂涎モノの鉄道が紹介されている.
その特集号の巻頭で,タモリとくるりの岸田繁の鉄道対談,題して「鉄道好きの話は続くよ,どこまでも!?」が掲載されている.その中で,両氏はその鉄道オタクぶりを遺憾なく発揮していることは言うまでもない.くるり岸田の鉄ぶりは有名で詳細鉄道知識に裏付けされた鉄オタぶりが見事に炸裂.それに対し,タモリと言えば,鉄道に関する知識では岸田に叶わないものの,その独特の大局感ぶりと上品さを合わせもっている上に,それを裏付ける豊富な乗車体験で迎え討つといった,大変読み応えのある対談となっている.
- タモリ
- 「...あと飯田線全線乗車はやってみたい.愛知の豊橋から長野の辰野まで,直通で7時間かかるんだけど,あれを我慢できるかだね」
- 岸田
- 「僕,断念しましたよ」
- タモリ
- 「え,行ったんだ.どこらへんで断念した?」
- 岸田
- 「天竜峡までやったかな,だいぶ昔やけど.すっごく待ち時間長いんですよ.旧私鉄やから山の中なのに駅間距離が短いし.誰も乗らないし,誰も降りひんのに」
二人は飯田線を誉めてる訳ではない.タモリは乗ってみたいと語っているが,岸田は断念したと告白しているのである.それにもかかわらず,二人の対談のこの部分を読んで以降というもの,飯田線に触れた二人の会話のことを事あるごとに思い出すようになった.きっとそれは乗りたいという気持ちの裏返しだったのだろう.そして,この春に格安の「青春18きっぷ」が発売されることを知ったとき,真っ先に頭に浮んだのは,二人の会話の飯田線だったのである.
というところまでで今回の記事の趣旨としては,事足りるのだが,二人の対談にはもう一つ面白いくだりがあったので,余談として載せておく.
- タモリ
- 「...そしたら駅員が来て「列車には待つように言いましたから.いいんですよ,次の駅でも8分停まりますから,そこで調整します」って」
- 岸田
- 「田舎の電車のいいところですよね.僕も小学生の時,家族旅行でお茶菓子の忘れ物をして,名鉄三河線の電車に待ってもらったことがあります」
どうやら小学生だった岸田少年は,家族と一緒に愛知県に来て,名鉄三河線に乗車したらしい.当時の三河線は,知立を始発として,南の吉良吉田までの路線と,北へ向う西中金までの路線とが存在していた.吉良吉田方面に向ったのか,西中金方面へ向ったのか,そしてどの駅での出来事だったのかは語られていない.自転車で通勤する時にはいつも三河線を横切るのであるが,岸田少年はこの駅で電車に待ってもらったのかもしれないと,思わずにはいられない.
さて,明日からの列車での移動について,もう少し書いてみたい.
最初にプランを練る時に決めていたのは,出発駅−豊橋−辰野というルートと,できれば駒ヶ根と伊那で昼飯を食べるべく,途中下車をしたいということだった.昨日の記事では書かなかったが,最初から自転車のことは計画に入れていなかった.ただ,実は少しだけ輪行のことが頭をよぎったのは白状しておく.そのときに,発作的に折り畳み自転車を探したことも.
本屋で時刻表を手に入れ,プランを練りはじめた.時刻表の中では,飯田線は豊橋−本長篠と本長篠−岡谷間*1で掲載ページが異なっていて,わかりにくい.時刻表を当たりはじめて左程時間を掛けずに,さっきの前提がうまく成り立たないということに気付くことになった.辰野へ行くだけなら行けるのだが,その間に途中下車をするとなると,途端にうまく繋がらなくなる.本数が少ないので次に乗っても,昼飯が夕方になってしまうのである.それで途方に暮れ,やはり飯田線は一筋縄ではいかないもんだなとしばらくはプランを考えるのを放り出してしまった.
- *1
- 辰野ではなくて岡谷まで掲載されている.辰野−岡谷間は中央本線.
さて,そのうちあることに気付き,なんとかプランを組めたのだが,それについては,後日報告することにしよう.
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昨日はご訪問有難う御座いました。これから、深く読み進めていきたいと思っていますが、とても多ジャンルに渡る、読み応えのあるブログですね。最初は、長い文章(言葉)で構成されたそのデザインに少し戸惑いを覚えたのですが、読み進めていくうちに、知識と確かな情報量に裏打ちされた、流れるような卓越した文章表現に(時折、アイロニーたっぷりに)、いつのまにか引き込まれてしまっていました。(笑)
「路上の風景」これからが、楽しみです。
ちょくちょくお邪魔させていただきますので、こちらこそ、よろしくお願いします。
まあともかく、行ってらっしゃいませ。
ちなみに私、中学生のとき、急行で一度、高校生のとき各駅停車で一度全線踏破したことがあります。
今なら沿線は桜でキレイなんでしょうか。
私も「18きっぷ」あと1回残っているので、ちょっと遠出を計画してます。
折りたたみ自転車は電車の中で邪魔にならないし駅から降りてすぐに乗れるのもいいですよ〜ん!
特にブロンプトンはお勧めです(^^)
折畳み自転車も含めて、後日のご報告が大変楽しみになってきました。
私はさほど鉄オタではないのですが、歳と共にローカル線でのスロー旅に憧れるようになって来ました。
お褒めいただき,恐縮です.ただし,言葉足らずだったり,言葉が多すぎたりして,バランスが欠けている部分があるのは自覚しております(笑)
もともとゴチャマゼのおもちゃ箱をひっくり返したようなサイトを目指しているので,それを踏まえ,御笑覧いただけると嬉しい限りです.こちらこそ宜しくお願いします.
TITLEの場合,特集するジャンルが多岐にわたってて,とことん興味がある号がある反面,全く興味がない号もあったりして,それでついつい買いそびれてしまって悔しい思いをすることありますよね.よくわかります.
ヤフオクなら手に入りそうですけどね.
二度も乗車されていたのですね.さすがです.でも,中学・高校ということは,街角探訪はまだということですかね.飯田,駒ケ根,伊那市などなかなかにひなびたいい感じの路地裏がありそうでしたよ.
> モーター音がドレミファ…て音階になっているんですよ〜
これは,同じことをTITLEでの対談でも言ってました.
ブロンプトンいいですよね.
DAHONもいいし,BIKE FRIDAYも捨てがたい.あれもこれも状態で目移りして,これじゃあイカンとあきらめました(笑)今度列車を利用するときまでになんとかしたいと望みつつ.
夜の街をクルマで移動というのもシャレてますけど,列車の旅もいいもんです.写真はですねえ.列車に乗りながらの撮影が難しいことを思い知りました.
今回買いそびれた(というか,買いとどまった)折り畳み自転車は今後の宿題ということで(笑)