ここのところ,現在警察庁が募集している「道路交通法改正試案」についてのパブリックコメントを粛々と書き綴っています.提出の締切は1/28(日).そして,この試案と言うのは,年末に発表されたもので,以前記事にした「自転車対策検討懇談会」謹製の「自転車の安全利用の促進に関する提言」を元にした,その名の通り,道路交通法改正のための試案なのです.
その内容は,ほぼ以下の通り(道路交通法改正試案(PDFファイル)←原文はこれ).
- 悪質・危険運転者対策の推進
(飲酒運転やひき逃げに対する罰則強化など) - 高齢運転者対策等の推進
(免許更新時の認知機能検査など) - 自転車利用者対策の推進
(通行区分の明確化/児童・幼児のヘルメット着用の促進など) - 被害軽減対策の推進
(後部座席のシートベルト着用義務付けなど) - 違法駐車に関する規定等の見直し
(レッカー移動外部委託など) - 安全運転管理者制度の対象の拡大
(自動二輪車での運送事業への安全運転管理者選任義務付け)
3 自転車利用者対策の推進あたりさわりなく,曖昧な表現を使っているので,一見すると問題なさそうなのですが,こいつがクセもの.羊の皮を被った狼そのものです.というのは,疋田氏をはじめとした各位の情報によると,その真意(悪巧みと言ってもいい)は全く変わっていないことが暴かれているのです(それどころか,事態は深刻化している様子).
(1) 通行区分の明確化
現在、自転車は、車道通行が原則とされ、例外的に道路標識等で通行することが認められている場合に歩道を通行することができることとされていますが、必ずしもこれによらず、自転車の歩道通行が言わば無秩序になされている状況が見られます。
そこで、自転車の通行区分について、車道通行の原則を維持しつつ、道路標識等により普通自転車歩道通行可の規制がなされている場合のほか、児童(6歳以上13歳未満の者・幼児(6歳未満の者)が普通自転車を運転する場合、車道を通行する)ことが危険である場合等と、普通自転車が例外的に歩道を通行することができる場合の要件を法律で明確に定めることとします。
一方、歩道通行が認められる場合であっても、歩道における歩行者の安全を確保するため必要があると警察官等が判断した場合には、当該普通自転車の運転者に対して当該歩道を引き続き進行してはならない旨を指示することができる(指示に違反した場合には、処罰の対象となります)こととします。
ということで,この続きは次回に.
- Related entries:
- 自転車車道通行の危機 #1
- 自転車車道通行の危機 #2
- 絶滅の危機に瀕した伝統芸能「お役所仕事」
- 拝啓 岐阜県泥棒組合 殿
- 自転車に乗っていていきなり怒鳴られた日
- 自転車車道通行の危機 #2
- Related links:
- 警視庁:パブリックコメント(募集中)
- 疋田智の「週刊 自転車ツーキニスト」
- 流れる雲を友に: 警察庁へのパブコメ(tb)
- 疋田智の「週刊 自転車ツーキニスト」
先月号の自転車雑誌を読んでいたら疋田氏がこのことについて語っている
記事がありました。
そして今朝の中日新聞朝刊の『この人』にもこの件について
「全国歩道連絡会 小林氏」の意見が載ってます。
世間は飲酒運転へのさらなる罰則強化・後部座席へのシートベルトの義務化
などに目が向きがちです。
地球の温暖化の防止にも
一役買える『自転車』。
積極的に活用を!唱えつつも駐輪場の整備や問題山積みですね。
バーゲンでなくても百貨店は人混みで疲れてしまいますね.そんな時こそ,自転車雑誌ですね.新年は遠方への出張が多いのですが,電車を利用するときは,自転車か写真・カメラ系の雑誌を必ずカバンに忍ばせていきます(笑)
おっしゃるように今までメディアは,この試案で自転車の部分はほとんど報じてこなかった訳ですが,やっと事の重大性がわかってきたのか,この話題を取り上げることが多くなってきます.そのうちNHKの「クローズアップ現代」でも取り上げるそうですから楽しみです.
それにしても,肯定的な意見が全く見当たらないですね.
そもそも今までの法が’78でしたっけ?の
暫定法案だそうで。まぁモータリゼーションでいろいろ忙しくって自転車どころではなかったんでしょうね^^;
「クローズアップ現代」ですか。あの番組好きです。受信料っすか?むにゃむにゃ・・・
自動車、歩行者と共存するのは難しいですけど、ちょっとでも走りやすくなるといいですね。
おっしゃる通りですね.私も「クローズアップ現代」は昔から好きな番組のひとつです.フットワークが軽いのがいいですよね.国谷キャスターも聡明さがにじみ出てて,フェアなのがいいです.
警察には目を覚まして欲しいですね.