以前,コメントするということ|comment(1) というエントリーで,blogでのコメントについて,そのとき思っていたことをつらつら綴ったことがある.そこでは,次のようなことを書いた.
blogを『家』に例えれば,コメントというのは『来訪者』,コメント入力欄はblogの『玄関』だと思うのです.ちなみに,トラックバックは『郵便物』で,トラックバックURLが『郵便受け』.
コメント欄に文字を打ち込みながら,自分の意図したこととは別の方向に進んでしまうということもあります.思わぬところで隠し金を見つけたように,それは楽しいものです.今でもコメントに関する考えは,変わっていません.
コメントすることによって,何かが見えてくることがあります.軽い気持ちで書き始めるのですが,なかなかまとまらないコメントに苦労しながら,語彙を探りながらしていて,これが書きたかったんだと気が付くのです.
最近よくお邪魔して,時々コメントしたりしているblogが nagarazokuさんの ながら族:Nagara tribune.以前からこの方(nagarazokuさん)のコメントへの対応ぶり,コメントの意を汲んでの見事な回答ぶりに感心していた.少し論点を外したかなと思うコメントでも,それは恐縮するくらいの対応(といっても,本人はそれを何気に苦もなくこなしておられる様子).このことは以前から感じていて,先日ある記事にコメントして,それへの返答がいつも通りに見事だったので,次のように,再度コメントした.
いつもいつも,脊髄反射のコメントにも丁寧に回答いただき,感謝・感心しております.いつもいただいくコメントがエントリー一本分に匹敵するくらい濃い内容だったりしてるのではないでしょうか?たぶんそれだけ労力費やしていただいていると考えると,恐縮しきりです.他国のblogに精通している訳ではないので,コメントしたことは正確さを欠く偏った見方なのかもしれないが,blogや画像またはブックマークの共有サイトでは,このような傾向にあるなあと感じていた上でのコメントであった.もちろん,ForumとかBBSなりのコミュニティではそれなりのディベートなり,意見のぶつけ合いを見掛けるので,一概に国民性だけでは片付けられない.どちらかというとむしろ,リアルな世界では,そういったものは,日本などより欧米の方が積極的であろう.その違いはどこから来るのか?というと,blogなど前者には,固有の持ち主や執筆者が存在するのに対し,Forumなど後者には,管理者は存在しても,場としては誰に対してもオープンな場であるといったことからではないだろうか.持ち主が存在する場合には,そこにはプライベート空間という認識があって,個人主義が行き渡っている欧米では,無益な論争を避けるというか,無為に立入らない,興味がない,過剰な反応を示さないといった風潮があるのかもしれません.なんだかとてもステレオタイプな推論のような気もするけどね.
海外のサイトやblogについてるコメントを見てると,もっと気楽というか,誤解を恐れず言うと,内容がなかったりするもの(誉めてるだけとかですね,ただ,誉めるのは上手だなあと感心はするのですけど)が多いように思うのですが,日本(だけとは限りませんが)の場合,そういう挨拶的なノリのコメントもある一方で,コメントがキッカケとなって話が別の方向に膨らんでいくなんてこともまま見受けられます.そこまで行かなくても,ヒントというか,インスパイアされるような物の見方を提示してくれたりすることは多いですよね.私ももらったコメントからヒントをもらって記事を書いたこともありますね.これは,ある種の国民性を反映したその国のネット文化とも言えるものなんではないかなあと,コメントを拝見していて思った次第です.
って,申し訳ない.画像ホスティングサービスの話をしようと思ったのですが,話があらぬ方向に..(笑)
それに比べて,日本の場合,個人の意見を交えた長文のコメントをよく目にする.もちろん,相手の意見を否定したり,真っ向から対立するようなコメントを書くという行為は,奥ゆかしい性向の日本人にとっては,余程のことがない限り避けるのだろうけど.
その反対に,”YAHOO!”や”楽天”など,ブログサービスの中でもコミュニティ的な性格が強く,ある意味,閉鎖的なものでは,欧米のような短い,挨拶のようなコメントが多いように感じる.それは,閉じた空間であるが故の仲間意識の現われなのかもしれない.そういったサービスに共通するのは,コメントを個人のblogやサイトのURIとリンク付けする機能が具備されていないということ.要するに,コメントする部分に,URI入力欄がないということです.このことが,コメントそのものにどう関係あるのかは,興味あるところである(なお,"YAHOO!"に至ってはコメントつけるだけのために,IDを登録し,ログインを強要するという,御殿様ぶりには閉口させられる).
といっても,コメントに対するユーザーの姿勢が正反対と感じられる”はてな”でもリンクはできないので(なぜできないのかは,理解に苦しむ),一概には決め付けられないのであることは付け加えておく必要がある.
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コメントにIDとか要求するところって確かにありますよね。管理者には申し訳ないですがそういうところは基本的にスルーしています。
最近では変なコメントとかTBが多いので制約をつけたくなるのも分からないではないですけれどね。
欧米の場合は自分の意見を述べる場合にはコメントよりもむしろTBで…ってのがあるのかもしれませんね。元々TBは相手の意見を参考にして自分の持論などを展開するというものですから。
今回のseesaaのメンテでは,ご迷惑をお掛けしました.丸一日の予定でしたが,報告によると復旧は3時間程遅れたようです.まあ,@niftyみたいなことにならなかったのは幸いです.そのあたり,seesaaは以前痛い目にあってるので事前準備のお陰と思っておきましょう.
さて,ID登録するブログは,ありますね.YAHOO!の場合もそうですが,ヤフオクでID持ってるのでまだいい.確か,以前名前は忘れましたが,他のところでコメントするだけのためにID登録したことがあります.トホホでした.
欧米はTBですか.確かに,自分の領域に自分の論理を誰にも気兼ねなく展開できる訳で,そういう用途にはTBは適切なのでしょうね.というか,日本ではほとんど使われてないですけど,TBの本来の使われ方というのは,そういうものなのかもしれないですね.
それに対し,日本の場合は,TBの変わりにコメント入れたりして,コメントで両方済ましてしまってるような気がします.まあ,TBが受け付けられなかったりするのもあるのでしょうけど.このあたりに国民性が表れているのでしょうね.
興味深い指摘に感謝致します.