くるりのライブツアー,題して ”くるりワンマンライブツアー 2006〜まZEPPご飯!〜”の名古屋公演に出掛けてきた.会場は,あおなみ線のささしまライブ駅前に出来た「Zepp Nagoya」日本国内で六番目のZEPPらしい.名駅から徒歩で10分の便利な立地だ.ここでライブを観るのは,これがはじめてだったが,一階に座席はなく,オール・スタンディング.同じオール・スタンディング会場であるダイヤモンド・ホールだと運悪く後ろになると,前の人の頭でほとんで見えなかったなんて体験もあるのだが,ここは,フロアの所々に段差があり,後ろからでもそこそこ見えるようなつくりになっていて,とてもいい.二階は椅子が備えられており,指定席になっているようだった.
ライブは,先頃リリースされたベスト盤「Tower of Music Lover」に合わせたものなのだが,ベスト盤に合わせたライブというのはピンとこない.でも,選曲はベスト盤からなので "Best of the best" な内容になっていて,申し分なかった.ドラムのリズムにん?と思う場面があったのは残念だったが,相変わらずの飄々振りとタイトな演奏とパッショネイトなボーカルはいつも通りだった.なんというか,くるりを見てきて感じるのは,これは誉め言葉なんだが,たぶん内には熱い思いを秘めているだろうに,それを表に出さない奥ゆかしさというか,得体の知れないところ.よい意味で日本のバンドだなあと思う.
ライブを聴いている間中,ふと気付いたのは,くるりの曲には,”旅”にまつわる表現が多く出てくるなあということ.これは,少し前に「ハイウェイ」の歌詞にまつわる記事を書いていたので,それが頭の隅に残っていたのかもしれない.
ということで,そんな歌詞を拾ってみた.All songs written by 岸田 繁.
ばらの花
思い切り泣いたり笑ったりしようぜ
僕らお互い弱虫すぎて
踏み込めないまま朝を迎える
ワールズエンド・スーパーノヴァ
ドゥルスタンタンスパンパン
THANK YOU MY GIRL
今すぐにでも夜汽車は出るさ
春風
ここで涙が出ないのも幸せのひとつなんです
ほらまた雨が降りそうです
ナイトライダー
Monday 月の砂漠まで
Tuesday 道なき道を行く 夜明けのせいさ
Wednesday 涙かわくまで
Thursday からからの旅路
Friday 進む勇気をくれ
サタデー
リバー
たいがいな欲望持ち続けたまま
滑るんだ ニアミスするんだ
遠くまで連れていきたいのに
赤い電車
僕はどこかへ行ってしまいたい
家出娘
三秒間だけの旅も 終わりそうな
曇天模様の下で 背筋のばして行こうよ
HOW TO GO
スマートに大好きなこの曲と旅に出たいのにな
何だかな まったり
夕暮れ待ったり
するなよ
くるりの曲を書いている岸田は,筋金入りの鉄ちゃん.そのため,詩にはしばしば電車が登場する.それは当然であろうが,旅に出る歌詞が多いというのは,鉄の性(さが)がそうさせるのか,あるいは,そういう資質があって,鉄になったのか,どちらだろうか.気になるところである.
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