やっとドラゴンズが優勝を決めてくれた.優勝を成し遂げた選手と落合監督をはじめとしたスタッフ陣には,まずはおめでとうと言いたい.それにしても,落合監督は随分やつれた感じがしたけど,それだけ大変だったということだろう.
昨日のジャイヤンツ戦,仕事を早々に切り上げ,TV観戦.それにしても,よく勝ってくれた.昨日の試合に負けていれば,続く甲子園での阪神戦を入れて,残り4試合で1勝しないといけなかった.そうなっていたらと考えると,ゾッとする.あれだけ攻守にミスして,よく勝てたなあという試合だった.気の抜けたジャイヤンツ相手だったからだろう.
昨日のTV中継は,NHK-BS.東京ドームが舞台ということで,地上波はなし.名古屋の民放各局は,おいしい所を持っていかれた格好.といっても,後述するように,もともとそのつもりもなかったのかもしれない.NHK-BSの実況を担当したアナウンサーは,野瀬さん.この人の実況がなかなかよかった.的確な実況で武田氏の言葉を奪ってしまう場面もちらほら.調べたら名古屋放送局の方のよう.道理でドラゴンズのことをよく知っているはずだ.ドラゴンズ中心の実況だったとはいえ(優勝決定の試合だから仕方ないでしょう),民放の実況だと妙に鼻につく,大したことじゃないのに,ことさら強調するベタベタな実況もなく,気にかけている人だけが知っている事実を積み重ねる実況は,好感を持てた.やっぱり,スポーツ中継は,NHKに一日の長がある.
ちなみに,名古屋ではその前日のヤクルト戦もTV放映がなかったので,ラジオでの応援となった.このあたり,民放各局(CBC,東海,メーテレ)は,だらしないの一言.ドラゴンズの優勝をどう考えているのだろうか?くだらない番組ばっかり放映していないで,こういう上質で旬のエンターテイメントを逃すことなく,番組編成を変更してでも提供するくらいの意地をみせて欲しいものである.
優勝を決めた昨夜の試合であるが,4回にウッズの3ランが飛び出した時点で勢いはドラゴンズにあったはず.普通ならそのままの流れで,危なげなく勝利できるはずが,妙にややこしい試合にしてしまうのが,ここ最近のドラゴンズ.中4日の川上が高橋,小久保にニ連発をくらったのは仕方ないとしても,11回のノーアウト一,二塁の絶好のチャンスでの森野の致命的なバント失敗.12回の表も,ノーアウトで出塁した谷繁を,岩瀬,荒木のバント失敗.荒木は,レフト前ヒットの結果オーライだったからいいものの,あそこでダブルプレーでもくらっていれば,昨日の優勝はなかったはずである.最後は,福留,ウッズの勝負強さでなんとか勝ったものの,このあたりの凡ミスは,当たり前のことをキチッキチッとこなすことを信条とするドラゴンズらしくないもの.タイガースに追い上げられ,プレッシャーを感じての心理的なものもあるだろうが,しっかり修正しないと,日本シリーズでは,今度こそ致命傷になる.短期決戦の日本シリーズでは,一度失った流れを取り戻すのは,容易ではない.そして,ドラゴンズは,その苦い経験を2年前にしている.「優勝は優勝で、きのう1日存分に味わった。これからは次(日本シリーズ)を見据えていかないといけない」とコメントしている落合監督は,早速動き出すだろう.
それにしても,普段冷静な落合監督が,あれ程感極まったということは,余程プレッシャーというか,責任を感じていたのでしょう.優勝インタビューの中でも言っていたけれど,優勝するだけの実力を持ち,そのために努力を惜しまない集団を率いて,是が非でも優勝しないといけないというプレッシャーは相当のものがあったのでしょう.特に,今シーズンは,8月中旬に球団史上最速でマジック40が点灯して以来,一つづつ減らしてきたものの,終盤は,調子を崩すわ,タイガースに23勝5敗1分けという史上稀にみる猛追を受けるわ,ヘトヘトになってここまで辿り着いたという気持ちが解放された上の涙だったのだろう.
オーナーの「わたしの腹は 決まっている」という談話が出たようで,来期も落合監督続投が濃厚となって,胸を撫で下ろしました.今期限りという嫌な噂もあったし,落合監督も悲壮感を漂わせていたし,気になっていたのです.常々,一年目で優勝した時から落合監督には長期政権をやってもらいたいと思っている.
ドラゴンズや落合監督に対する批判も耳にします.ドラゴンズ・ファンとして,反論してみましょうか.まあ,もともと反論する程,大した批判ではなく,負け惜しみみたいなものなのですが.
もし,試合とは関係ないワイドショーを見たいのであれば,そんなことをプロ野球に期待せず,朝のワイドショーを見ればいい.スポーツとワイドショーは対極にあるもの.混同してはならない.軽薄である必要はない.ベラベラとマスコミやファンに媚を売ったリップ・サービスが求められていないことなど,オシム監督の例を持ち出すまでもなく,明らかなはずだ.
ドラゴンズの試合は,ウッズがいるにも拘わらず,いわゆるスモール・ベースボールだ.落合監督の目指しているのは,守り勝つ野球であり,そのため,送りバントもリーグで一番多い.そういう試合運びを観て,地味とか,華がないというのであれば,もっと野球を観る目を養った方がいい.
昨シーズンのMLBでは,スモール・ベースボールを標榜するシカゴ・ホワイトソックスがワールドシリーズを制した.当地でその試合運びが地味だとか,面白くないという評価は聞こえてこなかったが,残念ながら,日本はそうではないようだ.
いぶし銀と評される,現時点での最強のニ遊間であり,一,二番コンビの荒木,井端は,確かに地味かもしれない.でも,そのプレーには,随所にうならせるものがある.プロ野球界に,守備で金がとれる選手がどれだけいるというのか?ドラゴンズには,少なくとも,荒木・井端の二遊間コンビ,幾度となく華麗なる大捕球を披露してくれる英智(ひでのり),強肩捕殺の福留がいる.守備でのファインプレーというのは,相手チームとしてはチャンスをつぶされ,おもしろくないのはわかるが,それだから評価ができないというのであれば,寂しすぎる.
さて,辛口はこのくらいにして,中スポを買うために,コンビニに走るかな.お金を出して買うのは,マサのノーヒット・ノーラン以来だな.
この手の批判はノムさんのスワが優勝していたときにも散々見てきました。サッカーの傾向を見ていてもそうですが、日本のメディアは何故かスポーツ界の合理性を嫌いますよね。堅実路線が好きなのか、地味チームの優勝に対するやっかみなのかは分かりませんが。
まあ、堅実なチーム作りをしていても優勝してようやく監督残留の方向性で固まるあたり、落合監督が嫌われるのは複合的な部分もあるのかなという気はしないでもないですが…
日本のメディア(というか,TV)の場合,スポーツ報道というのが,ほとんどの場合,娯楽的報道番組や平日午前中のワイドショー的番組に組み込まれてしまっているので,ことさらドラマ性と追うはめになっているのではないでしょうかね.スポーツ魂などスポーツ専門番組は,時間があるだけ,まだマシですよね.
メディアもそうですが,それに乗じて煽る一般のスポーツファンも問題ですね.
落合監督は,ドラゴンズの監督ということは関係なく,勝つことに関しては(チームの力を発揮させることに関しては),近年の監督の中でも優れた指揮官の一人だと思いますね.
日本シリーズもがんばってほしいです。
落合監督はけっこう好きですよ。
ナゴヤ球場に観に行っていた時は、4番落合でおちあいコールしてました。
ペナントレース優勝は,やっと第一関門突破といった感じですね.二年前より苦しんだけど,着実に力はついてますね.二年前の経験者ばかりだし,日本シリーズは楽しみです.
マサも頑張ってるんですがここはやはり川上がビッとしていてもらわないと、同じような野球+破壊力は上の日ハムに全部もってかれそうな気がします。
しかし打線は水物 とも言いますし(とわずかながらの希望に繋げる)
確かに,川上はこのところピシャっとはいってないですね.おそらく蓄積された疲労が大きいのでしょう.でも,先日の優勝を決めた試合は,その状態で,なおかつ,中4日で3点に抑えていたので逆に言えば,よくやったと言えるかもしれません.
日本シリーズまでには,ビシッと調整して,キレのいい球で抑えてくれるでしょう.いずれにしても,ナゴヤドームでの初戦は,ドラゴンズにとっては重要でしょうからね.