実は,あれは全て仕組まれたフェイクだったのです.部屋の中から送ったものです.
と書いたら,袋叩きに合うだろうか?(^^) もちろん冗談です.でも,ケータイからエントリーをメールで送信しながら,それが真相だったらそれはそれで面白いことではないか,と思ったことも確かです.
冗談はさておき,北の大地には,確かに行ってきました.それも重い荷物を持って.
自転車を電車など公共交通機関を使って運ぶことを「輪行(りんこう)」と言います.いや,運ぶだけではこうは呼ばないので,これは正確ではない.自転車に乗るための手段の一つが「輪行」であり,したがって,運んだ先で自転車に乗るという目的がないと「輪行」とは呼べない.
つまり,”公共交通機関で自転車を運び,行った先で自転車に乗ることが「輪行」である”と言えそうだが,これでもまだ不十分である.この定義が正しければ,自転車を直接列車内に乗り入れることのできるサイクル・トレインを使って移動しても「輪行」と呼べることになるが,これは「輪行」ではない.
では,何が足りないのか?
「輪行」には”自転車を袋に入れて運ぶ”ということが定義として含まれていなければいけない.長々述べたが,輪行の定義は以下のようになります.
「輪行」とは,目的地で自転車に乗るための手段として,自転車を袋に入れて,荷物として公共交通機関を使って運ぶこと.なお,自転車を収納する袋を「輪行袋」という.「輪行」に対し,目的地まで自転車に乗って行くことを,「自走」と言います.自転車を乗ることが目的であるので,自転車乗りにとっては,「自走」が本来あるべき姿なのですが,目的地があまりにも遠い場合や時間に限りがある場合,あるいは,自転車では行けない場合(海外など)には,この「輪行」を使うことによって,飛躍的に自転車乗りの行動範囲は広がります.「輪行」が”魔法のジュータン”と呼ばれる所以はここにあります.
なお,公共交通機関を除く自動車で運ぶ場合は「トランポ(トランスポーテーションの略)」と呼びます.
「輪行袋」は以前に買ってあったのですが,今まで遠出する場合は,MINIでトランポしていたので出番なし.今回の北海道行きが「輪行」デビューでした.
輪行袋は,サイクルベースあさひのMTB用輪行バッグ TYPE-V 肩パット付きです.これはさかさまにしてサドルを下にした状態で入れるタイプの輪行バッグです.したがって,縦型の輪行バッグのようにリアエンドの保護パーツが必須ではないとのことです.また,収納時はボトルケージに入れることが可能です.本来であれば,このバッグだけあれば輪行できますが,以下のものも使いました.
- フロンエンド保護パーツ
フロントフォークのエンド部をぶつけた時の保護のために取りつけるプラスチック部品(本来は,自転車メーカーの工場から店への輸送の時の梱包資材)- フリーカバーロード用(オストリッチ)
汚れ防止のために,リア・カセット部に被せるカバー- チェーンジャケット(オストリッチ)
汚れ防止のために,チェーン部に被せるカバー- リアエンド保護金具(オストリッチ)
リアエンド部をぶつけた時の保護用パーツ(クイックで固定).リアエンド部にはリアディレイラーが装着されており,運搬の際にここが何かにぶつかると,変速できなくなる可能性あり.- 固定用ベルト
フレームとホイールを固定するのに使用します.商品の説明ではなくてもいけるようですが,ないと中で微妙に動くのであまりよくない.特に,ホイールのスポーク間にハンドルを入れるので,ホイールとフレームが固定されていないと曲がる可能性が大きくなる.また,ホイールが固定されているとそこを両手で持って運ぶこともできるので便利.これはホームセンターで手に入れられるものでOK.今回は,ゴムがついていて伸びるマジックテープ着脱式のものを6本使用. - フリーカバーロード用(オストリッチ)
![]() | 左がフロントで右がリア. 右側の黒いのがチェーンジャケット.左側のホイールの間に挟まって乗っているのは,ヘルメット.右側下に少し覗いている緑色の袋は,シューズ袋.そして,ホイールの手前にあるグレーの袋の中にスーツ入っています. |
![]() | 袋を被せます.あさひの説明では,リアのホイールはカセット部を内側に入れると書いてありましたが,フレームに接触するので外側に向けました.その場合,カセット部が体側に来ると邪魔なので,体と反対側になるようにセッティングしました.写真の場合,手前側を右肩に担いで,向って左に進みます.したがって,リア・ホイールは向こう側に固定されています. | ![]() | ジッパーを閉じ,付属のベルトを使って,締めあげます.袋の下に,ベルトを通すリングがあるのでベルトはずれません.肩に掛ける所に,あさひ自慢(^^)の”衝撃吸収ウレタン付きパット”がついていますが,小さすぎて役に立ちません.知らぬ間にベルトが肩に喰い込んで痛いです.パッドをもっと大きくするか,肩ベルトを太くして欲しいものです. | ![]() | MINIに積載した所.後部座席を倒して,やっと一台が積めます. |
輪行袋につめた後は,いよいよ輪行です.輪行の場合,この大きな袋を公共交通機関で運ぶので,その置き場所と固定方法が重要なポイントになります.今回は,新幹線,北斗星,在来線を使いました.以下はその写真です.
これではじめての輪行記は終わりです.
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つたないレポを見ていただいたようで恐縮です.輪行はやってみると,意外になんとかなるものですね.といっても,バラシも組み立てもまだまだ時間がかかります(^^) 慣れれば,もっとテキパキと大胆にできるのでしょうね.
バスで飛騨・信州ですか.いいとこ取りも伝書鳩ライドもどちらもとてもおもしろそうですね.
輪行という言葉は初耳でした。
以前箱根旅行に行った時に弟が折りたたみ自転車を持っていき、小田急のロマンスカーに乗せていたのですが、乗務員から冷たい目で見られていたことを思い出しました(笑)。人が少ない時にはともかく、多い時には結構置き場所に困りますよね。
輪行という言葉の響きがあんまりよくないですよね.輪行には全く責任はないのですけどね(^^)
私鉄は詳しくないのですが,JRは少し前までは別途手荷物料金を徴収されたようです.弟さんの例もそうですが,肩身の狭い思いをするより,その方がはっきりしてよかったのかもしれませんけどね.