:: 江戸時代の馬と現代の自転車



自転車仲間である路地裏素浪人JJさんの モノbローグ:寒中風泳 で次のような文章を拝見しました.
日陰に入ると、気温の低さがハッキリわかります。案内ついでに、もう少し一緒に走ることにして、旧津島街道から、旧美濃街道を目指して、江戸時代の旅人のように移動しました。(from 本文)
江戸時代ですと、ちょうど馬で移動しているような早さでしょうか。(from コメント)
馬での移動は、訓練や緊急の早駆けでないかぎり、街道筋では歩く程度でしょうね。今でも旧道を車で走る場合、町中では徐行し、郊外ではやや速度を上げるのと同様では?江戸時代でも、馬や大八車に轢かれる事故で、悲劇が多くあったみたいですよ。(from コメント)
この中で出てくる,江戸時代の馬と現代の自転車という例えは,ロマン心をくすぐります.江戸時代の武士は,一体,馬に跨ってどのくらいの速度で移動してたのでしょうか?
以下は,越後の虎:戦国屋敷:日本の馬 からの引用です.ちなみに,ここのサイトは戦国時代関連の情報の宝庫です.実際に鎧を着けて,馬に乗ってしまうとは脱帽です.
kisouma.jpg日本にいた馬とはどんなものだったのか?と言いますと、代表的なものでは「木曽馬」他には「道産子」「御崎馬」です。木曽馬(在来馬)は、*高さ(体高)が約120cm〜145cmほど。(サラブレットはだいたい160cm〜)体重なんかも、サラブレットの半分くらいの250kg〜です。
サラブレッドが日本に輸入されたのは明治になってからですので,江戸時代には,ここに挙げられた日本固有馬しかいなかったということです.サラブレッドに比較して小柄の体格をしていたようです.当時の乗馬位置は,自転車より若干高いくらいですね.

そして速度も遅かったようで、15km〜ほどしか出せなかった為(サラブレットは最高で60km〜)、馬に乗っていない武士も思いっきり走れば追いつけてしまったようです。
もっとも、戦国時代の騎馬武者についていく徒歩武者の関係もありますので、動画のような「駆け足」は、一騎打ちとかの場合だけでしょう。
ちなみに徒歩武者が追いつける位の速度は、「速足」がちょうどいい感じです。(速度は約10`〜)
普通に速足で歩けば,10〜15km/hというところのようです.この速度は,自転車だとゆっくりといった感じでしょうか.街行くママチャリのほとんどはこのくらいは出てるはずです.
以下は,未来航路2006:よく分かる楽しい授業の素材3 目から鱗の話:長篠の戦い03 戦いの「実像」騎馬隊 からの引用です.ここは,岐阜市の高校の先生が運営されているサイトでメインとなる社会科関係のトピックを様々な切り口で解説してくれています."教師は、「アーティスト」であり、「エンターテナー」です。"と言える先生に教えてもらえる生徒は幸せです.それにしても,岐阜の”畜産センター”とは,懐かしい限りです.
<20世紀後半の50年間の中央競馬の優勝タイムの分析から得られたデータ>
サラブレッドの競走馬は、1000m〜2000mの短距離レースでは、秒速17m〜18mのスピードは出すことができる。また、3000m〜4000mの長距離となっても、短距離とそれほど変わることはなく、秒速16m前後のスピードを出すことができる。
※ 林良博・佐藤英明編近藤誠二著『アニマルサイエンス@ ウマの動物学』(東京大学出版会 2001年)p.109
つまり、競走馬は、4000mの長距離レースでも、なんと平均秒速16mで疾走できるのです。すごいもんです。もちろん、これは、体重の軽い騎手一人が乗ったときのスピードですから、上の堀内誠一さん書物の引用にあるように、何10kgもある鎧・装備をつけたら、このスピードは無理でしょう。したがって、長篠合戦時に、もし、騎馬隊が馬防柵に向かって突進したとして、その速度は、早くて秒速10m程度と推定できるのではないでしょうか。
秒速10mは,時速になおすと,36km/h.これは突進する場合の駆足なので,この速度を維持する時間は短いはずです.とすれば,自転車でも問題なく出せる速度ですね.しかし,秒速16m(57.6km/h)を一定時間出すには,軽量な自転車と練習が必要です.

ということで,戦国時代や江戸時代の馬と現代の自転車という乗り物は,その姿勢や速度性能でよく似ていたようです.もし戦国時代に自転車があれば,騎馬隊の代わりに自転車隊として,充分戦力になったかもしれません(そういえば戦国自衛隊という小説・映画があったっけ).道路が整備されていないからさすがにロードは無理でしょうけど.

これからは自転車で街を行くときは,昔の侍になった気分で颯爽と行きましょうか.


関連リンク
モノbローグ:寒中風泳 (tb)
越後の虎:戦国屋敷:日本の馬
未来航路2006:よく分かる楽しい授業の素材3 目から鱗の話:長篠の戦い03 戦いの「実像」騎馬隊
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』:自転車


20:52 | Comment(4) | TrackBack(0)
Tags: 
:: comments on entry
引用いただき、恐縮です。
たしか、四国の在来種、野間馬だったかな?ハッキリとは覚えていませんが、非常に小型だったようです。

四国の武将が、京都だかに駆けつけた時、鎧をつけて小型の馬に乗った姿を笑われたようです。…犬のような馬に乗ってかわいそうだ…と失笑されたとか。
Posted by JJ at 2006/02/13 19:47

今回はJJさんのヒントで記事をものにすることができました.その上コメントまでいただき,ありがとうございます.
日本古馬は,人工的に造られたサラブレッドに比べると見劣りしますね.
当時の馬は,ある意味大変なステータスだったのでしょうね.犬のような馬は,さしずめ小ベンツといった所でしょうか?それとも,ヴィッツかな?
Posted by yanz at 2006/02/13 23:13

こんばんは。(木曽馬 スピード)で検索してたどり着きました。時速36kmで走ることはめったにないですが、ワタシも自転車に乗ってます。他のページも面白そうなので、リンクさせてくださいね。
Posted by しいちょ at 2007/11/08 23:54

しいちょさん,はじめまして.いらっしゃいませ.コメント&リンクいただき,ありがとうございます.

自転車仲間ですね.時速36kmならママチャリでも鬼こぎすれば,出せるくらいの速度ですよね.といっても,馬は人間を背負っているので大変でしょうけど(笑)
Posted by yanz at 2007/11/09 19:27



:: feel free to leave a comment!
Name: [necessary]

E-mail:

URL:

Comment: [necessary]

Verification Code: [necessary]


**Type letters displayed in shaded area./上の4桁の数字を半角で入力下さい


!! 下のボタンを押す前に,お手数ですが上の四角に8889を半角で入力願います !!
Thanks a lot!

Trackbacks on entry