:: 用語解説#1|4S/5S〜整理・整頓・清潔・清掃・躾〜



このコラムでは,モノづくりの現場で使われている,一風変わった,だけど有用な言葉や概念・しくみの紹介をしていきます.
この言葉は,元々製造業で発明された言葉ですが,今では,広く他の業種でも使われているのでご存知の方も多いと思います.

「4S(よんえす)」は,整理(Seiri)・整頓(Seiton)・清掃(Seisou)・清潔(Seiketsu)を意味します.つまり,頭文字に”S”を持つ単語が4つあるので「4S」.さらに,「4S」に,しつけ・躾(Shitsuke)を加えたものを「5S(ごえす)」と呼びます(ここまでくると,かなりこじつけに近いですが,モノづくりの現場には,こういったダジャレ系あるいはオヤジギャグ系の言葉が多い).

それぞれの単語は,簡単で誰でも知っている5つの言葉ですが,それらに持たせた意味は,以下の通り,重要で示唆に富んでいます.

◆整理:必要なものと不必要なものを区分し,不要物をなくす
→「層別」「捨てる」

◆整頓:必要な時にすぐ使えるようにレイアウト・場所を決める
→「指定席化」

◆清掃:ゴミ,汚れ,異物などを無くし,綺麗にする
→「清掃」「発生源対策」

◆清潔:衛生面・環境面などを含め,綺麗な状態を維持する
→「標準化」「目で見る管理」

◆しつけ・躾:決めたことを守れる躾を身につける
→「みんなで決め」「みんなで守る」

「4S」「5S」は,モノづくりの現場に携わるものが,第一に心得るべき基本姿勢です.直接的な安全・衛生・環境面での向上だけでなく,製品品質,作業能率,職場の士気などの向上,すべてに関わる重要な基本概念です.生産現場では,何事も「4S」「5S」からはじまり,「4S」「5S」で終わるとさえ言われます.

「4S」「5S」それ自体は,目標ではなく,結果としてそうなっているのが理想です.「4S」「5S」が出来ていない所では,ムダなどの悪さ加減が影に隠れ,改善はできませし,改善を進める場合に,まず標的になるのは,「4S」「5S」の状態です.

以上のように,「4S」や「5S」は,もともと生産現場で生まれた言葉ですが,”仕事”や”仕事のやり方”を対象にすれば,すべてのことに当てはまります.

みなさんは,机の「4S」はできていますか?仕事の「5S」はどうですか?


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