:: 雪景色の自転車通勤 #2



12/22(木)午後から12/23(金)深夜にかけて,かなりの量の積雪がありました.
22日の夜は雪が降りしきる中,23日の朝は雪が降り積もり,アイスバーン化した中を自転車通勤しました.その時のレポートです.こんなに間を置かずに,#2を書くことになるとは想像していませんでした.嬉しい悲鳴です(笑)

前回のレポートは,こちら

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雪を飛ばして進む(夜)       深深と降る雪(夜)
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雪が詰まったブレーキとクランク(夜)
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出迎えてくれた雪だるまたち(夜)

自転車やモーターサイクル(オートバイ)などの二輪の乗り物の場合,カーブを曲がる時には,車体と体を内側に傾け,重心移動させることにより,遠心力とのバランスをとって曲がっていきます.その際,重心を内側に移し過ぎると,タイヤの摩擦力が荷重を支えきれず,タイヤが外側(遠心力の方向)に滑り,転倒することがあります.これをモーターサイクルでは”スリップダウン”と言います.このように,通常の状況では,前後輪とも同じ方向に滑ります.

しかし,今回体験したことですが,雪の上ではタイヤが持つ摩擦力が極端に低く,前輪と後輪は別々の方向に滑るのです.よって,”フルタイム4WD”ならぬ,「フルタイム・カウンター」あてまくり状態になります(笑)”あてまくり”というのは正確な表現ではないですね.バランスを取っていると自然にカウンターをあてた状態になるという方が正しいでしょう.

さて,そんな中での自転車通勤となった訳ですが,意外にバランスをとれるものなんだなあと,乗りながら感心していました.フラフラしながらですが...自転車(二輪の乗り物)は,”頭で考えるよりもずっとバランスが取り易い”というは,今回の発見でした.雪の上ではかなり低速でしか走行できませんが(10km/h程度),ジャイロ効果の恩恵でしょう.
二本足で歩くよりもバランスは取り易いのではないでしょうか?通勤途上,歩行者を見かけましたが,アイスバーンの上ではヨチヨチ歩きでした.

滑る自転車と格闘しながら進むのですが,かなり滑ると,「うわっ」とか「トウーッ(ウルトラマンかい!)」などと無意識に声が出てしまいます.その上,声に出して笑ってしまっています*1.ですので,道端で自動車の雪を落としていた人に不信な目で見られました(笑)
遠くの方から声が聞こえてきて,なんだろうとその声の方を見ると,自転車に乗ったおじさん(たぶん)が意味不明な叫び声をあげながら,滑り滑り向かってくるところでした.そのおじさんの声は,100m先にも聞こえるような大きな声で,完敗でした(笑)

*1 ジェットコースターなどでもそうですが,こういう状況では自然に笑いがでるのです

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日の出(朝)            朝日の中の自転車(朝)
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前回と同じ場所(朝)

ここで話題を変えます.

「雪や氷の上ではなぜ滑り易いのでしょうか?」

学生時代の講義でこう問われたことがあります.その時は,答えられませんでしたが,こういうことです.
当たり前ですが,雪や氷は水でできています.そして,雪や氷は溶けると水になります.雪や氷に荷重(力)をかけると,その力は熱に変換され,その熱が雪や氷を溶かします.このことにより,荷重をかけた物体と雪や氷の間に水の膜ができ,摩擦係数が極端に下がるため,滑り易いという理屈です.そう考えると,普通の靴よりスケート靴の方がよく滑る理由が容易に説明できます.スケート靴のブレードは鋭く,氷と接する面積は,普通の靴に比べて,極端に小さいです.ということは,単位面積当りにかかる荷重(体重/氷と接する面積)が大きくなりますので,氷がよく溶け,その分滑り易いということです.

閑話休題.
今回は様々な種類の路面状態の上を走りました.アイスバーン,圧雪路,ガリガリ雪,ふかふかの新雪など.この中で意外にも走り易かったのは,アイスバーンとふかふか新雪路.最も走り難かったのは,歩道です.歩道は,歩行者の足跡がそのまま固まっまま残っていたので,ガリガリとその凸凹を乗り越えて進むのですが,細いスリックタイヤ(700x25Cを使用)では,滑る方向が全く予測不能で制御するのに苦労しました.それに比べると,アイスバーンではツルツル滑るのですが,滑る方向や量が予測できるため,容易に制御できました.
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轍の中は氷(朝)    アイスバーンの路面(朝)
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足跡がそのまま凍結(朝)

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